滑走日報 - コブのカービング 入門
数年ぶりに神立スノーリゾート(神立高原スキー場)に来て、コブの滑り方を習いにきました。それも、いつもとは違う方法で。
2022/01/09 (日)
サマリー
- 場所: 神立スノーリゾート
- 天候: くもり のち 湿雪
- 気温: -2度 (6:10am)
- 積雪: 170cm (6:10am)
- 滑走距離: 20.3km (snoww)
- 獲得標高: 3,195m (snoww)
- 滑走時間: 5:34 (snoww)
8:30頃
モーグル専門のスクール、KFBS(神立フュージョンバンプスクール)入学の手続きをする。さて、KFBSさんについて。ここは、よくあるスキースクールとはちょっと違って、モーグルのスクールである。インストラクターさんも、モーグルのナショナルチーム経験者ばかりで、実際受けてみると活きた技術が学べている感覚がある。ただ、グループレッスン料金が他所に比べて倍近い(11,000円)のでちょっと覚悟がいる。
今回の目的は、先月末の八方での経験から、コブの滑り方をもっと磨いていかなければならないと感じたため、専門のスクールに飛び込んでみたと言う流れである。
手続き後、滑走開始。いつもの1・2・3プルークターンをした後、いろんなコースを一通りフリーラン。レッスン前のお楽しみタイム。気候はあったかめで、風も穏やか。
10:00
レッスン開始。
ここのレッスンにおける到達目標は、副校長を務められている西さんのこのインスタの動画だと思われる。
準備運動の終わりがけに、「パワーポジション」という言葉が出てくる。これは、ポジションはセンターなのは万事共通として、より脛をブーツに当てて、膝を曲げて低い姿勢を取れるようにする、というものである。これの練習から。なお、この後、滑るたびのこの「パワーポジション」という言葉ががずっと出てくる。大事なことなので2回書いた。
まずは、緩斜面でプルークスタンスで練習。最初、ポジションが立っていると言われていた。自分が想像する以上に、かなり脛をブーツに当てないといけないみたいで、結構な勢いで曲げてようやくOKが出る。次に、ターン時の重心が体の下にないという指摘。これは、角をつけて遠心力を使う整地のカービングターンと、コブのカービングターンとでの違いとのことで、そう言うもんだって飲み込みながらやったらOKが出た。外向傾の練習は、これは結構衝撃で、ずらさない!横滑りとはなんだったのかと言わんばかりに直線的にやることになった。ここでは「体が被っている」という指摘がある。すなわち、足首・膝・股関節をより曲げようとしているのに、上体のほうが曲がってしまっている、恥ずかしい状況となっていたのである。同時に目線も近くになっていて余計に良くない状態らしい。
続いて、KFBS専用ウェーブレーンへ。ここで、じっくり山を乗り越える時の板の動きを理解する。ここでも衝撃的な事実が発覚。ターンが早すぎるらしい。ブーツが山を乗り越えて、山の裏側を滑りながらターンしなければいけないとのこと。今まで山の裏を削っていたので、全くやり方が変わってしまう!
午前の終わりは、KFBS専用のコブレーンに入って、斜滑降の練習。やっぱり被ってるらしい。
最後に、質問コーナー。横滑りと今日のモーグラーがよくやるカービングターンの違いについて。横滑りは技術の一つとして存在はするけれども、より高度な次元を目指すならカービングターンをマスターしていってほしい、とのこと。また、検定を受けたり大会に出るにあたっても、コブの裏を滑っているところをジャッジに見せる点でもカービングターンの方が一日の長があるとのことだった。あと、ちゃんとできればスピードコントロールも問題なくできるとも言われている。
12:00
ランチタイム。からあげと焼きそばという、結構ハイカロリーなものをいただく。1,200円。
その後、レッスン受講者の腕章をつけているとKFBS専用のコブレーンに入っていいそうなので、そこで2本練習。結構意識して、コブの裏を板で舐めるように滑りながら、板の先端がコブにぶつかったかなと思うくらいのところでターンさせてみたりした。なんとか滑り降りることができるものの、ポジションが遅れているのは自分でもわかる。
ここで、本日の神立のコブレーンの紹介。
メインの中級 レグルスは4レーン。
レグルスの下にある、初級 ポルックスは2レーン(+KFBS専用レーン)。
上級 ヘラクレスは1レーン。なお、エアー台が設営中。
13:30
午後のレッスン再開。まずはパワーポジションの復習から。
その後、緩斜面でプルークスタンスで練習→コブに入って実践→斜滑降→ウェーブに入ってターンのタイミングの復習、のルーティンを繰り返す。
プルークの練習をしているときに、リズムを早めた際に板を横に押す挙動が見られるので、引き続き前に落とす感覚を忘れないよう指摘を受ける。続いて、斜滑降の時は、ストックの持ち方が前になってない(横になっている)ので、それを見直しましょうとのこと。たしかにモーグラーの人のストックの持ち方は結構前である。
そうしているうちに、整地の滑り方は問題が解消してきた。あとは、コブレーンに入ったときに、スタートの時のまま、パワーポジションを維持しながら、体をかぶせず胸より上は遠くを見つめ、特にコブの裏側を滑っている時のポジションが崩れないように練習を続けてほしい、とのことだった。
最後に、質問タイム。吸収動作は議論になかったけれどどうなのかについては、特にここでは特別な指導はせず、あくまでパワーポジションの維持によって常に板のセンターに乗れるように、そして斜面に対し90度を維持できることが大切とのこと。ストックワークについても議論がなかった点は、持ち方は重要だが突き方は人それぞれとのことであった。
15:30
レッスン終了、フリーラン再開。
さて、これは大変なことになったと内心では思っている。というのも、今まで練習してきた横滑りをもとにした滑走法ではなく、カービングターンを覚え直すことになるからだ。実は、モーグラーがよくやるカービングターンは自分は永遠にできないだろうと思って気にもかけていなかった。それが、レッスンの中で「練習すればできるようになる」ことがわかったためでもあった。
まずは、あらためてプルークスタンスでポルックスのコブに入る。めちゃくちゃ深く掘られているので結構大変ではあったが、コブの裏を舐められるように膝を曲げて脛をブーツに当て、そして遠くを見るように胸の上を意識すれば、コントロール可能になることがわかる。ただ、ターンが早すぎるのはまだ解消できていない気がする。これは滑り込まないといけない気がしてきた。
それにしても、湿り雪が半端ない。ゴーグルがどんどん曇る。白馬や片品だと雪が降ってもゴーグルが曇ることはなかった。
16:30
ゴーグルが曇ってしんどいのでここで終了。
スキーセンターにある神の湯に入り、その後はフリースペースでしばし仮眠。関越道の渋滞がひどそうなので、休憩しつつピークタイムをずらしていく作戦。
最後に、1Fでおでんを食べてスキー場を発つ。
まとめ
- パワーポジション: 膝をしっかり曲げて、脛をブーツに当てるようにしながら、センターポジションを取る。
- 重心は真下をキープで、ここは整地のカービングと違う点。
- ターンの始動は自分の場合は遅いくらいでちょうどいい。
*1:僕の板は4〜12で6にセットされています